男子ダブルス５回戦、全日本社会人優勝ペアの平野友樹／松山祐季（協和キリン）は、笠原弘光／酒井明日翔（シチズン時計）に苦杯を喫した。上位進出が期待された篠塚大登／谷垣佑真（愛工大名電高）も、全日本社会人優勝の実績を持つ松下海輝／藤村友也（日鉄物流ブレイザーズ）にストレートで敗れ、ベスト８進出はならず。

一方、女子ダブルス５回戦に出場した卓伸OGペアは、橋本帆乃香／佐藤瞳（ミキハウス）、野村萌／森田彩音（デンソー）、ともに快勝でベスト８進出を決めている。

●男子ダブルス5回戦
後藤卓也／渡辺裕介（協和キリン）　9、-6、8、-5、9　濱田一輝／吉山僚一（愛工大名電高）
張本智和／森薗政崇（木下グループ／BOBSON）　9、-12、-8、2、4　西康洋／菅沼湧輝（明治大）
上田仁／神巧也（T.T彩たま）　6、5、6　福本卓朗／永田悠貴（関西大／同志社大）
大島祐哉／田添健汰（木下グループ）　7、8、3　岡野俊介／鈴木颯（愛工大名電高）
笠原弘光／酒井明日翔（シチズン時計）　7、11、8　平野友樹／松山祐季（協和キリン）
藤村友也／松下海輝（日鉄物流ブレイザーズ）　12、9、10　篠塚大登／谷垣佑真（愛工大名電高）
宇田幸矢／戸上隼輔（明治大）　3、7、6　松山佳樹／野崎蓮（法政大）
中村煌和／萩原啓至（愛工大名電高）　-9、15、5、-7、1　坂根翔大／各務博志（関西卓球アカデミー）

●女子ダブルス5回戦
伊藤美誠／早田ひな（スターツ／日本生命）　1、-7、5、9　高橋梓海／出雲美空（エクセディ）
佐藤瞳／橋本帆乃香（ミキハウス）　10、4、2　木村香純／出澤杏佳（専修大）
野村萌／森田彩音（デンソー）　3、-8、10、8　麻生麗名／皆川優香（日本生命／大阪成蹊大）
永尾尭子／南波侑里香（サンリツ／日本ペイントマレッツ）　4、-4、7、6　三條裕紀／熊中理子（昭和電工マテリアルズ／キヤノンメディカル）
長崎美柚／木原美悠（日本生命／JOCエリートアカデミー/星槎）　4、9、5　鈴木李茄／山本笙子（昭和電工マテリアルズ）
石川佳純／平野美宇（全農／日本生命）　-9、5、8、5　菅澤柚花里／中森帆南（四天王寺高）
宋恵佳／成本綾海（中国電力）　6、6、3　黒野葵衣／中島彩希（早稲田大）
芝田沙季／大藤沙月（ミキハウス／四天王寺高）　5、11、5　加藤亜実／船場清華（専修大）

大会5日目、11時から女子シングルス5回戦、12時から男子シングルス5回戦、ベスト16入りをかけた注目の「ランク決定戦」が行われる。

卓伸クラブOGは、安藤みなみ（TOP名古屋）、橋本帆乃香（ミキハウス）、野村萌（デンソー）、中田玲奈（筑波大）の4名がこのラウンドに挑む。安藤は、TOP名古屋のチームメイトでもある鈴木李茄（昭和電工マテリアルズ）という強敵が相手だが、なんとか乗り切ってほしいところ。

男子シングルスは、タクシンスポーツ契約の吉田雅己（木下グループ）、卓伸クラブOBの松山祐季（協和キリン）の勝利も期待したい！

そしてシングルスは、本日14時40分から6回戦（ベスト8決定）が行われる予定だ。


●男子シングルス5回戦（ランク決定戦）
及川瑞基（木下グループ）　vs.　吉山僚一（愛工大名電高）
宇田幸矢（明治大）　vs.　吉田海斗（専修大）
小林広夢（日本大）　vs.　松平健太（ファースト）
田添響（岡山リベッツ）　vs.　鈴木楓（愛工大名電高）
張本智和（木下グループ）　vs.　高木和卓（東京アート）
町飛鳥（ファースト）　vs.　吉村真晴（愛知ダイハツ）
神巧也（T.T彩たま）　vs.　松山祐季（協和キリン）
沼村斉弥（明治大）　vs.　松下大星（クローバー歯科カスピッズ）

吉田雅己（木下グループ）　vs.　三木隼（野田学園高）
笠原弘光（シチズン時計）　vs.　松島輝空（星槎中）
大島祐哉（木下グループ）　vs.　大矢英俊（ファースト）
松平賢二（協和キリン）　vs.　丹羽孝希（スヴェンソンホールディングス）
英田理志（愛媛競対）　vs.　硴塚将人（協和キリン）
上田仁（T.T彩たま）　vs.　小西海偉（東京アート）
酒井明日翔（シチズン時計）　vs.　戸上隼輔（明治大）
谷垣佑真（愛工大名電高）　vs.　森薗政崇（BOBSON）

●女子シングルス5回戦（ランク決定戦）
石川佳純（全農）　vs.　徳永美子（十六銀行）
前瀧初音（愛媛銀行）　vs.　加藤美優（日本ペイントマレッツ）
大藤沙月（四天王寺高）　vs.　木村香純（専修大）
本井明梨（同志社大）　vs.　南波侑里香（日本ペイントマレッツ）
長崎美柚（日本生命）　vs.　笹尾明日香（早稲田大）
野村萌（デンソー）　vs.　木塚陽菜（神戸松蔭女子学院大）
平真由香（昭和電工マテリアルズ）　vs.　橋本帆乃香（ミキハウス）
山本真由（同志社大）　vs.　早田ひな（日本生命）

木原美悠（JOCエリートアカデミー/星槎）　vs.　鶴岡菜月（神戸松蔭女子学院大）
成本綾海（中国電力）　vs.　森さくら（日本生命）
平野美宇（日本生命）　vs.　高橋梓海（エクセディ）
中田玲奈（筑波大）　vs.　佐藤瞳（ミキハウス）
田中千秋（豊田自動織機）　vs.　木村光歩（中国電力）
鈴木李茄（昭和電工マテリアルズ）　vs.　安藤みなみ（TOP名古屋）
芝田沙季（ミキハウス）　vs.　黒野葵衣（早稲田大）
松平志穂（サンリツ）　vs.　伊藤美誠（スターツ）

大会5日目は、男女ダブルス5回戦（ベスト8決定）からスタートとなった。

注目の高校生ペア、篠塚大登（卓伸クラブOB）／谷垣佑真は、2018年社会人優勝ペアの藤村友也／松下海輝（日鉄物流ブレイザーズ）と対戦。若い力で難敵を打ち崩せるか。
そして女子ダブルスは、世界選手権銅メダルの橋本帆乃香（卓伸クラブOG）／佐藤瞳の華麗なカットに注目だ！　

男女ダブルスは、本日13時半からベスト4決定となる6回戦も行われる予定。卓伸OB・OG選手のメダル獲得に期待しよう！


●男子ダブルス5回戦
濱田一輝／吉山僚一（愛工大名電高）　vs.　後藤卓也／渡辺裕介（協和キリン）
張本智和／森薗政崇（木下グループ／BOBSON）　vs.　西康洋／菅沼湧輝（明治大）
上田仁／神巧也（T.T彩たま）　vs.　福本卓朗／永田悠貴（関西大／同志社大）
岡野俊介／鈴木颯（愛工大名電高）　vs.　大島祐哉／田添健汰（木下グループ）
平野友樹／松山祐季（協和キリン）　vs.　笠原弘光／酒井明日翔（シチズン時計）
篠塚大登／谷垣佑真（愛工大名電高）　vs.　藤村友也／松下海輝（日鉄物流ブレイザーズ）
松山佳樹／野崎蓮（法政大）　vs.　宇田幸矢／戸上隼輔（明治大）
坂根翔大／各務博志（関西卓球アカデミー）　vs.　中村煌和／萩原啓至（愛工大名電高）

●女子ダブルス5回戦
伊藤美誠／早田ひな（スターツ／日本生命）　vs.　高橋梓海／出雲美空（エクセディ）
木村香純／出澤杏佳（専修大）　vs.　佐藤瞳／橋本帆乃香（ミキハウス）
野村萌／森田彩音（デンソー）　vs.　麻生麗名／皆川優香（日本生命／大阪成蹊大）
永尾尭子／南波侑里香（サンリツ／日本ペイントマレッツ）　vs.　三條裕紀／熊中理子（昭和電工マテリアルズ／キヤノンメディカル）
長崎美柚／木原美悠（日本生命／JOCエリートアカデミー/星槎）　vs.　鈴木李茄／山本笙子（昭和電工マテリアルズ）
石川佳純／平野美宇（全農／日本生命）　vs.　菅澤柚花里／中森帆南（四天王寺高）
宋恵佳／成本綾海（中国電力）　vs.　黒野葵衣／中島彩希（早稲田大）
加藤亜実／船場清華（専修大）　vs.　芝田沙季／大藤沙月（ミキハウス／四天王寺高）

●男子シングルス4回戦
及川瑞基 （木下グループ）　5、5、5、5　徳田幹太（野田学園高）
吉山僚一（愛工大名電高）　-9、10、10、-4、8、3　平野友樹（協和キリン）
宇田幸矢（明治大）9、11、5、-8、-4、3　坂田修（中央大）
吉田海斗（専修大）　-7、10、6、11、-6、9　御内健太郎（シチズン時計）
小林広夢（日本大）　-5、8、7、-7、12、7　田添健汰（木下グループ）
田添響（岡山リベッツ）　-9、-7、7、8、9、9　鹿屋良平（リコー）
張本智和（木下グループ）　7、3、-8、11、11　加山裕（日本大）
高木和卓（東京アート）　2、7、-4、5、-5、-7、2　中村煌和（愛工大名電高）
町飛鳥（ファースト）　5、-7、6、-4、7、8　出雲卓斗（明治大）(東京)
吉村真晴（愛知ダイハツ）　5、5、8、6　宝利貴也（JR北海道）(北海道)
神巧也（T.T彩たま）　5、9、3、-8、8　竹内佑（筑波大）
松山祐季（協和キリン）　9、9、7、11　萩原啓至（愛工大名電高）
沼村斉弥（明治大）　-6、8、5、-8、8、-3、7　渡井丈人士（駒澤大）
吉田雅己（木下グループ）　9、-6、-7、5、9、7　遠藤碧人（専修大）
笠原弘光（シチズン時計）　7、7、6、7　宮澤僚太（東洋レックス㈱）
松島輝空（星槎中）　5、7、3、-9、6　郡山北斗（リコー）
大島祐哉（木下グループ）　6、3、10、-6、8　浅津碧利（中央大）
松平賢二（協和キリン）　-8、-7、4、6、8、9　藤村友也（日鉄物流ブレイザーズ）
丹羽孝希（スヴェンソンホールディングス）　10、-8、9、10、-4、2　篠塚大登（愛工大名電高）
英田理志（愛媛競対）　9、4、9、7　西康洋（明治大）
上田仁（T.T彩たま）　-5、7、-9、-5、10、9、8　濱田一輝（愛工大名電高）
小西海偉（東京アート）　5、-6、8、8、9　菅沼湧輝（明治大）
戸上隼輔（明治大）　8、6、-10、12、7　五十嵐史弥（早稲田大）
谷垣佑真（愛工大名電高）　7、5、9、11　江藤慧（クローバー歯科カスピッズ）
森薗政崇（BOBSON）　9、6、6、5　村上達哉（國學院大）

松平健太（ファースト）　キケン　横谷晟（愛知工業大）
鈴木颯（愛工大名電高）　キケン　龍崎東寅（三井住友海上火災保険(株)）
松下大星（クローバー歯科カスピッズ）　キケン　田中佑汰（愛知工業大）
大矢英俊（ファースト）　キケン　高見真己（愛知工業大）
硴塚将人（協和キリン）　キケン　吉村和弘（岡山リベッツ）
酒井明日翔（シチズン時計）　キケン　曽根翔（愛知工業大）
三木隼（野田学園高）　キケン　田原彰悟（愛知工業大）

男子シングルス4回戦の結果は上記のとおり。全32試合のうち、スーパーシードの7選手が棄権となり、25試合が行われた。

現チャンピオンの及川瑞基は、ジュニアベスト8の徳田に完勝。優勝候補の選手のほとんどがゲームを落とす中、バック対バックの強さとそこからの回り込みドライブを確実に決め、流れるように勝利を収めた。やはり今年も、天皇杯に最も近いのはこの男なのか。

4年ぶりのタイトル奪回を目指す張本智和は、JOCエリートアカデミー時代に先輩だった左腕の加山裕を競り合いながらも4ｰ1で下した。「混合ダブルスの準決勝から調子は上向いている」と試合後に語った。

その他の試合では、吉村真晴、大島祐哉、戸上隼輔、森薗政崇など優勝候補の選手たちが確実に勝ち上がった。例年、予想外の番狂わせが多いこの4回戦だが、コロナ禍による棄権が相次いだことを除けば、概ね順当な結果となったようだ。

●男子シングルス4回戦
松山祐季（協和キリン）　9、9、7、11　萩原啓至（愛工大名電高）
吉田雅己（木下グループ）　9、ｰ6、ｰ7、5、9、7　遠藤碧人（専修大）
篠塚大登（愛工大名電高）　ｰ10、8、ｰ9、ｰ10、4、ｰ2　丹羽孝希（スヴェンソンホールディングス）

男子シングルス4回戦、全日本社会人ベスト8の松山祐季（卓伸クラブOB）は愛工大名電高の後輩・萩原をストレートで破り、シングルスの初戦はストレート勝ち。安定感抜群のプレーを見せた。2年連続3位の吉田雅己（タクシンスポーツ契約選手）は、カウンターが武器の左腕・遠藤に2ｰ1とゲームをリードされるも、逆転勝利。

世界ユース日本代表（U-19）の篠塚大登（卓伸クラブOB）と東京五輪代表の丹羽孝希のサウスポー対決は、4回戦の注目カード。互いに相手のチキータからの攻撃を中陣で受け止めてから、切れ味鋭いカウンターで狙い打つ。クールなふたりの研ぎ澄まされた速攻対決は、競り合いになった3・4ゲーム目を僅差で制した丹羽に軍配。篠塚は残る谷垣との男子ダブルスで、上位進出を狙う。

●女子シングルス4回戦・主な結果
石川佳純（全農） 7、-8、-7、7、8、1　玉石幸穂（エクセディ）
加藤美優（日本ペイントマレッツ）　8、9、8、6　後藤奈津美（昭和電工マテリアルズ）
大藤沙月（四天王寺高）　4、4、2、7　青木優佳（中国電力）
長崎美柚（日本生命）　9、8、8、6　阿部里歩（國學院大）
早田ひな（日本生命）　5、3、-8、-9、2、11　赤江夏星（香ヶ丘リベルテ高）
木原美悠（JOCエリートアカデミー/星槎）　7、-7、10、-9、2、9　永尾尭子（サンリツ）
森さくら（日本生命）　-9、6、12、8、8　船場清華（専修大）
平野美宇（日本生命）　-8、1、8、7、4　岩越帆香（早稲田大）
佐藤瞳（ミキハウス）　6、-12、4、2、3　青井さくら（明徳義塾中・高）
芝田沙季（ミキハウス）　5、6、8、5　川北帆香（中央大））
松平志穂（サンリツ）　8、6、9、10　中畑夏海（デンソー）
伊藤美誠（スターツ）　8、5、9、-8、-8、3　出雲美空（エクセディ）

女子シングルス4回戦、主な結果は上記のとおり。
昨年、5年ぶり5回目の優勝を飾った現女王・石川佳純は、しゃがみ込みサービスを駆使する玉石にゲームカウント2ｰ1とリードを許すも、そこから3ゲームを連取して逆転勝ち。試合後、「攻め急いでいたので、自分のタイミングを合わせて攻めること、サービスからの展開では攻められるボールは攻めて、難しいボールはしっかりつなぐことを意識しました」とコメントした。「東京体育館では、東京オリンピック以来のプレーなので、帰って来られて嬉しいです。次優勝したら6回目の優勝なので、厳しい戦いになると思いますが、一戦一戦楽しみながら戦いたいです」（石川）

女子シングルスの優勝を経験している伊藤美誠、早田ひな、平野美宇という「元女王」たちも、それぞれゲームは落としながらも順当に5回戦進出。3年ぶりの王座返り咲きを狙う伊藤は、左シェーク異質型の出雲にゲームカウント3-0から2ゲームを返されたが、6ゲーム目は出足から一気にリードを広げた。自分のプレーに納得がいかないというしぐさも見せたが、プレー環境にも次第に慣れてきたようだ。

●女子シングルス4回戦
橋本帆乃香（ミキハウス）　4、4、3、2　榎谷優香（神戸松蔭女子学院大）
野村萌（デンソー）　8、9、ｰ5、ｰ6、7、ｰ6、7　山本怜（十六銀行）
中田玲奈（筑波大）　6、ｰ6、8、ｰ9、10、8　門阪彩愛奈（立命館大）
安藤みなみ（TOP名古屋）　6、4、9、ｰ8、3　麻生麗名（日本生命）

女子シングルス4回戦がスタート！
卓伸クラブOGは4名がスーパーシードとして4回戦に登場、全員が勝利して明日の5回戦進出だ！

橋本は非常にミスの少ないカットに加え、機を見て前陣に身を躍らせ、反撃の両ハンドを自在なコースに叩き込んだ。カット型とは思えない、一方的なスコアでの完勝劇は、粘り勝つカットとは一線を画した先進的なスタイルの賜物（たまもの）だ。

デンソーの若きエース・野村は、十六銀行のエース・山本と大熱戦。ラリー戦での粘り強さに定評のある山本に対し、バック表ソフトの連打と思い切りの良いフォアスマッシュで対抗。最終ゲーム中盤まで競り合ったが、最後は突き放した。

昨年の全日本学生3位のカット型・中田は、門阪（立命館大）に4ｰ2で競り勝った。長時間に及ぶ大ラリー戦となったが、中田は基礎レベルの高いカットと前後のフットワークで、最後まで守り抜いた。筑波大に入学後も、さらに成長している。

そして安藤は、成長株の麻生に4ｰ1で快勝。得意のサービスからの速攻であっという間に2ゲームを奪い、試合を優位に進めた。昨年はアジア選手権も経験した安藤。昨年プロ選手に転向し、今大会はさらなる高みを目指す。

●ジュニア男子決勝
吉山僚一（愛工大名電高）　6、8、4　松島輝空（星槎中）

●ジュニア女子決勝
木原美悠（JOCエリートアカデミー/星槎）　5、9、5　張本美和（木下アカデミー）

ジュニア男女の優勝は、吉山僚一と木原美悠。ともに決勝で、快進撃を続けてきた「スーパー中学生」の進撃を食い止め、ジュニア最終学年の高校2年での優勝を飾った。

吉山は守りの堅い松島のバックではなく、フォアサイドにパワフルな両ハンドを集め、完勝。松島も最後はやや集中力が切れた感があった。木原は上回転と下回転の変化が激しい巻き込みサービスを駆使し、サービスエースを連発。3ゲーム目の10ｰ5でも、張本のフォア前への下回転サービスでエースを奪い、決着をつけた。

松島と張本も敗れたとはいえ、松島は中学2年生、張本は中学1年生。来年は間違いなく優勝候補の筆頭になるだろう。今回の敗戦を糧に、さらに大きく成長してもらいたい。

●混合ダブルス決勝
張本智和／早田ひな（木下グループ／日本生命）　10、-8、9、8　吉村真晴／鈴木李茄（愛知ダイハツ／昭和電工マテリアルズ）

今大会のチャンピオン第1号、混合ダブルスを制したのは張本智和／早田ひな！

1ゲーム目の9-10とゲームポイントを握られた場面で、相手ペアの鈴木にチャンスボールの打ちミスが2本続き、12ｰ10で1ゲーム目を制したのが大きかった張本／早田。気合十分の吉村の強烈なフォアフリックとカウンターに苦しみながらも、ラリー戦で粘り強く得点を重ねた。守備力の高い鈴木に対し、無理に攻めるよりも切れたツッツキを打たせ、優位な展開に持ち込んだ戦術も見事だった。張本／早田はともに混合ダブルスでは初優勝だ。

●ジュニア男子準決勝
吉山僚一（愛工大名電高）　9、-4、2、7　鈴木颯（愛工大名電高）
松島輝空（星槎中）　3、-9、8、7　三木隼（野田学園高）

●ジュニア女子準決勝
張本美和（木下アカデミー）　6、6、7　由本楓羽（香ヶ丘リベルテ高）
木原美悠（JOCエリートアカデミー/星槎）　3、6、8　面手凛（山陽学園中）

ジュニア男女の準決勝が行われ、男子は吉山僚一と松島輝空、女子は張本美和と木原美悠が決勝に勝ち上がった。男子決勝は一昨年の決勝と同一カードだ。

吉山は下がっても粘り強い鈴木をパワーを生かしたフォアドライブで圧倒。松島は同じ左腕の三木のバックドライブに手を焼きながらも、ブロックとカウンターの巧みな緩急でミスを誘い、封じ込めた。

女子の張本と木原は、他の選手から頭ひとつ抜けた強さを見せている。回転量の多いバックドライブで先手を取り、フットワークを生かした連続攻撃を見せる張本と、強力な変化サービスからの速攻で一気に得点を重ねる木原。どちらが勝っても初優勝だ。